創造力を司る指先があるとしたら…。創造力はどこにでもある。後は,それをカタチにする力。その力を指先に与えるものは…。
サンノゼで開催中の世界開発者会議(WWDC)の基調講演で,アップル社CEOのスティーブ・ジョブズは,2001年初頭にエイリアス・ウェーブフロント社の「マヤ」の,マックOS X版が登場すると述べた。マヤは,ブルースカイ,PDI,ピクサー,ディズニーなどで使われている,現在利用できるもっとも先進的な3Dグラフィックアプリケーションだ。
昨年は新パワーブックの発表などもあったりしたWWDCだが,今年は,完ぺきに趣を変えて,開発者,エンドユーザーに的を絞ったものとなっている。基調講演の隠し球となったのも,コンシューマーにはなんの関係もない,Maya on Macだ。なにせウインドウズNTとSGIで発売されているマヤ2.5のコンプリート版は99万8000円,アンリミテッド版は198万円(^_^;)。
コンシューマーには総合的な魅力と,使いやすさが伝われば,売れる。iMac,iBookのヒットは,当然のことだった。さて,プロには…。徹底して他と差があるマックOSの使いやすさは,物を創造することを妨げない。クオークエクスプレスやフォトショップが,同じ機能をウインドウズで使えても,マック版に価値あるのは,そのためだ。だから,Maya on Macの意味は遥かに大きい。3Dゲーム,3Dアニメーション,3Dムービーは,Maya on Macで,さらに飛躍する,必ず。
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